岩手県奥州市で医師を講師に迎えたグループ学習が開かれました。
企画したのは医師を目指す現役の高校生たちです。

これは医師を目指す水沢高校生で作る学生団体「MEDiAL(メディアル)」が、具体的な仕事内容や大切にしていることなどを、現役の医師から聞こうと初めて開いたものです。

参加した6人の高校2年生は、講師を務めた県立江刺病院の川村秀司院長が地方と都市、そして診療科によって医師数に偏りがあることを紹介。
また、人口減少の影響で将来的に医師不足から患者数が不足する状況に逆転する可能性があることなどを説明しました。

(生徒)
「小児科に少し興味があって、患者さんとの対応をどうしているのかなって思って」

生徒たちはそれぞれの診療科を目指すうえで必要な勉強や、医師を目指すうえで求められる心構えなどを質問していました。

現役医師を囲んでのグループ学習の最後に川村医師は、自身がいま力を入れている訪問診療を踏まえて、祖母を在宅で看取った時の経験を語りました。

(県立江刺病院・川村秀司院長)
「本当に点滴も何もしない。本当に自分で水分だけ採れるという状況で、どんどんみるみるうちに痩せていって」

参加した高校生は患者を救うことや看取ることいずれも命と向き合う医師の仕事の重みを実感していました。

「MEDiAL」では今後もさまざまな診療科の医師と交流の場を設けるなどして、自分たちが目指す医師への道を照らす取り組みを続けたいとしています。