陸上自衛隊は9日、岩手山演習場での迫撃砲を使用した射撃訓練を公開しました。
国内に武装勢力が侵入したことを想定した訓練です。

岩手県滝沢市の岩手山演習場での訓練を公開したのは、青森県の弘前駐屯地に拠点を置く陸上自衛隊、第39普通科連隊です。
この訓練は部隊の連携の確認や隊員の能力向上を目的に毎年実施されているもので、今回はおよそ300人が参加しました。

(佐藤優空記者)
「敵が陣地に攻め込んでくるのを阻止するための射撃訓練です。
カモフラージュ用のネットが使われるなど実戦さながらの緊張感があります」

実施された訓練は、「総合戦闘射撃」と呼ばれるもので、国内への武装勢力の侵入を想定しています。
訓練では隊員が小銃でおよそ300メートル離れた敵に見立てた模型を狙ったり、迫撃砲で攻撃したりする手順を確認していました。
弘前駐屯地では迫撃砲を使った訓練ができないため、参加した隊員たちは射撃の連携と技術を高めようと真剣な表情で訓練に臨んでいました。

(陸上自衛隊第9師団司令部第3部長 浮邉知幸一等陸佐)
「射撃の練度は部隊の能力を左右する重要な要素であります。
高い練度を保持することが、我々の与えられた任務である国防における抑止力、対処力の保持につながることを意識して日々訓練に励んでもらいたい」
陸上自衛隊は万が一の事態に備えて、今後も訓練で隊員の連携強化を図るとしています。