岩手県内では2024年を上回るペースでクマの市街地への出没や山菜採り中の人身被害が確認されています。今回、出没の背景と必要な対策についてクマの生態を研究する専門家に聞きました。


今年度、県内では4月26日までで3件のクマによる人身被害が発生しているほか、5日は新たに八幡平市の山林で山菜採りをしていた男性2人がクマに襲われけがをしました。昨年度と比べて、目撃情報や人身被害の発生時期が早くなってきています。このことについて野生動物の生態を研究する岩手大学の山内貴義准教授に聞きました。

(岩手大学・山内貴義准教授)
「雪解けが早かったなどの影響で、クマの活動が早まっている分、目撃や人身被害が増えている」

山内准教授によりますと、これからの時期、クマの活動の活発化とともに人間も山菜採りなどのために山に入り、クマと遭遇する機会が増えると考えられるため、対策は必要だと言います。

(山内准教授)
「ラジオや鈴であったり、見通しの悪い藪に入るときには笛を吹い
て存在を知らせることが非常に重要」