岩手県花巻市の野球複合施設で18日、小学生を対象にした肩肘検診会と野球教室が開かれました。児童たちはけがを防ぐため、体のケアの大切さを学んだほか、プロ野球選手と交流を深めました。
検診会が開かれたのは、メジャーリーグ・エンゼルスの菊池雄星投手が手がけた花巻市の野球複合施設「King of the Hill」です。
検診会は盛岡市にある「いわてスポーツ・整形外科クリニック」の院長でKOHメディカルアドバイザーを務める和田知樹さんが開催しました。
長く野球を続けるために、小学生の時期から関節の構造や筋肉の仕組みを理解してけがの予防に役立ててもらいたいという狙いで開かれました。
(和田知樹ドクター)
「筋力もそうだけど体が違うから、だからみんなは壊れやすいというのはちゃんと頭の中に、特に親御さんですね。知っててもらったほうが良いと思います」
検診会にはK.O.H野球スクールに所属している小学2年生から6年生までの児童27人が参加しました。
トレーナーが肩や肘を触って痛いところがないかを確認したあと、和田さんが専用の機械を使って診察し、児童たちのひじの状態をチェックしていました。
(児童は)
「最初のほう痛いところがあって、ちょっと不安だったんですけど、骨を診
てもらって大丈夫だって言われたので安心しました」
「肘検診を受けてけがを早く見つけられるように、将来は日本を代表するピッチャーになりたい」
検診が終わると…
そこには、12月からこの施設で自主トレを行っている埼玉西武ライオンズの高橋光成投手が登場。
(西武ライオンズ 高橋光成投手)
「大事だからね!検診はね」
(和田知樹ドクター)
「光成さんけがはしました?」
(西武ライオンズ 高橋光成投手)
「けがはないですね」
集まった児童たちは機械を使って写し出されるプロ野球選手の肘の内部を興味深そうに見つめていました。
(和田知樹ドクター)
「自分の体を知るというのがすごい大事かなと思います。何でけがしたのか、どこが痛いかというのを何となくどっかが痛いなじゃなくて、ここが痛い、だからこうしなきゃいけないというのも周りの大人も含めて一緒に考えていく環境が大事だと思います」
検診会のあとは、K.O.Hで自主トレ中のプロ選手らによる野球教室が行われました。
教室では埼玉西武ライオンズの與座海人投手らがボールを転がしてピッチャーゴロのさばき方を指導したり、基本的な腕の振りかたを教えたりして、参加した児童たちは夢のような時間を過ごしていました。
K.O.H野球スクールでは、今後も定期的な肩肘検診やプロ選手による野球教室を開くなどして、菊池雄星投手が考える「長く野球ができる体作り」をサポートしていく方針です。