十勝の人に親しまれてきたデパートが、120年にわたる歴史に幕を閉じます。
帯広の老舗デパート「藤丸百貨店」が、来年1月に閉店することが関係者への取材でわかりました。
地元の人は…
「あら、そうですか…私もここ出身なのですごいショックです。時代ですね」
藤丸は、1900年=明治33年、呉服店として創業しました。
これはHBCが撮影した1966年=昭和41年の藤丸です。当時は地上6階建てで、現在の建物よりひと区画、南にありました。
HBC松永俊之アナウンサー(1987年当時)
「当日はラクダのももひきをしっかり賄ってきてください(笑)」
「HBCラジオまつり」の会場にもなり、買い物だけでなく、人びとが集う「ランドマーク」として親しまれてきました。
1992年には、140億円を超える売り上げを記録し「お歳暮やお中元は藤丸の包み紙じゃないと」と言われるほど…
しかし、郊外に大型店が進出してきた影響などを受け、2005年には7年連続の赤字となり、大きな決断をしました。
藤丸百貨店 藤本長章 社長
「大リストラ。わかりやすく言えば。従来の営業体質の構造的な問題を抜本的に見直そうと…」
その後、物産展に力を入れるなど、巻き返しを図りましたが、客足は戻らず、テナントの撤退が相次いでいました。
近年は、新型コロナに関連する支援なども受けながら事業を継続してきましたが、自主再建を断念し、来年1月に閉店することを決めたということです。
地元の人は…
「私は21歳で嫁に来て、そのときから藤丸さんは、本当に大好きなお店でした。是非存続して欲しい(閉店を)信じていませんので」
「藤丸」は現在、再建の方法を模索していて、地元のベンチャー企業に再建を打診しています。
7月6日(水)「今日ドキッ!」午後6時台