2025年12月、小樽のスキー場で、5歳の男の子が屋外のエスカレーターに挟まれ、死亡しました。
安全のための非常停止装置は、なぜ作動しなかったのでしょうか。
事故から1週間余り。
新年を迎え、現場のエスカレーター周辺は雪が積もり、手向けられた花束を見ることはできません。
荒木颯太記者
「事故があったエスカレーターは今も止まったままで、立ち入り禁止となっています。また、ベルトなどはほとんど雪で隠れてしまっています」

事故は2025年12月28日、小樽の朝里川温泉スキー場で起きました。

ベルトコンベアー式の屋外エスカレーターに、母親と一緒に乗っていた、札幌市の後藤飛向ちゃん5歳が、降り口近くで転倒。そのまま、エスカレーターの隙間に右腕を挟まれました。

駆け付けたスキー場従業員
「こういう感じで、腕が入ってしまっていた。ベルトが通る隙間に何かが入って開いていく」

飛向(ひなた)ちゃんは約45分後に救出されましたが、意識不明の状態で病院に運ばれ、その後、死亡しました。
死因は、衣服に首元が圧迫されたことによる窒息死でした。
なぜ、非常停止装置が作動しなかったのか?

朝里川温泉スキー場 玉川謙介 総支配人
「お母さんが緊急停止ボタンを押して止めたということを聞いた。機械の整備についての異常はなかった。朝の段階ではなかったという認識でおります」

スキー場の運営会社によりますと、事故があったエスカレーターは海外製で、2019年に設置。
降り口近くにある点検用のふたが開いたり、隙間に異物が挟まったりすると非常停止をする仕組みでした。
しかし、今回は一緒にいた母親が近くの緊急停止のボタンを押してようやく止まったということです。

またスキー場には、同じタイプのエスカレーターが合わせて4基あって、これまでも、エスカレーターが緊急停止して利用者が転倒するなどの事故が複数起きていましたが、監視員などのスタッフを常時配置させてはいませんでした。

朝里川温泉スキー場 玉川謙介 総支配人
「蓋が開いて自動停止がかかって転倒したことはあった。設置当時(降り口で)まっすぐ抜ける、降りていただく運用をしていた。(利用者が)フラップに足を引っ掛けてフラップが開いて止まることが続いたので(かわすように)右に降りていただく運用に変えた。非常に反省しているし、申し訳ない気持ちでいっぱいです」
一方、同様のエスカレーターを導入しているスキー場ではどんな安全対策が取られているのか札幌のスキー場を取材しました。

札幌市手稲区のサッポロテイネスキー場です。
3基のエスカレーターがあり、子どもや初心者などを中心に多くの人たちが利用しています。

サッポロテイネスキー場索道技術管理員・阿部優也さん
「検査の方は15分から20分ほどかけて、毎朝、営業前に点検をしている」
営業前の点検ではベルトの状態や、非常停止ボタンの作動、巻き込み防止のセンサーなどの確認しているということです。

サッポロテイネスキー場索道技術管理員
「監視員が、乗り場と降り場に1名ずつ。巻き込んでしまった場合は(自動で)止まる仕組みになっています」
スキー場によるとこれまでに子どもの衣服や足が引っかかるケースがありましたが、いずれも自動停止装置が作動し、けがをした事例はないないということです。







