世界七大陸の最高峰を極めたアルピニストの野口健さんが、北海道釧路市を訪れ問題になっているメガソーラーの建設についてHBCのカメラに率直な思いを語りました。
野口健さん(1日取材)
「大規模な、特に森を切って山の地形を変えてまで、メガソーラーは本当に必要か訴えていきたいし、法整備をやってもらいたい」
エベレストの清掃登山をきっかけに環境問題に関心を持ったという野口健さん。
大規模なメガソーラー建設による環境破壊を懸念し、自身のXなどで発信しています。
野口健さん
「釧路湿原(のメガソーラー建設)を止められなければ、この機会を逃せば次はないという危機感を抱いている」
関心を寄せているのは釧路湿原にほど近い北斗地区で日本エコロジーが進めるメガソーラーの建設計画です。
これまでに森林法の違反や「盛り土」工事をするための必要な届け出をしていなかったことなど、複数の法令違反が確認されています。
野口健さん
「今釧路で起こっていることが日本中至る所で起きている。今回の騒動っていうのはもちろん釧路湿原を守るのが大前提ですけど、だけではないと思っている」
2日、野口さんは実際にメガソーラーの建設計画地に足を運びました。
ここは北斗地区とは別の釧路湿原周辺ですが、日本エコロジーがメガ―ソーラーの建設を計画しています。
猛禽類医学研究所の齊藤慶輔代表の案内で、野口さんは同じく環境問題に関心を持つ、つるの剛士さんとともに近くにあるオジロワシの巣を確認しました。
つるの剛士さん(2日)
「飛行機に持って空港に着陸するときに景色を見ると、この間と景色が違うぐらい山肌が削られて、地面が掘り起こされているところがあって。本当にエコのためにやっているんでしょうが、本当にエコなのかと疑問があった」
また、鶴間秀典釧路市長と面会し、1日に施行されたばかりの太陽光発電施設の建設を市の許可制とする新たな条例などについて話し合いました。
野口健さん(2日会見)
「(工事が)始まってしまったら、本当に取り返しがつかなくなる。中止命令を知事には出していただきたい」
著名人も巻き込んだ釧路のメガソーラー問題。
野口さんは、23日に広くこの問題を訴えるため、23日には釧路市で講演会を開きます。