札幌市の専門学校の教員だった男性が、幼稚園教諭になるための試験をめぐり内部告発した結果、懲戒解雇されたのは不当だとして、解雇の無効などを求める訴えを起こしました。
その裁判の初弁論が2日に札幌地裁で開かれ、学校側は請求の棄却を求めました。
訴えを起こしているのは「札幌こども専門学校」で、5月まで教員だった40代の男性です。
男性は、幼稚園教諭の免許を取得するための単位認定試験で、学校が模範解答が記された教材の持ち込みを許可し、丸写しを認めていたことについて一部の報道機関に告発。
その後、学校側から情報漏えいを理由に懲戒解雇されました。
男性は裁判で「合理的な理由を欠いていて権利の濫用だ」として、解雇の無効などを求めています。
2日、札幌地裁で開かれた1回目の口頭弁論で男性は「残念ながら学校側は子どもたちが適切な教育を受けているかについて関心を持っていない。まじめに授業をしようとする教員を排除するのは非難に値する」と意見陳述しました。
一方、学校側は出廷せず答弁書で請求の棄却を求めました。