14日、北海道知床半島の羅臼岳で登山していた26歳の男性がヒグマに襲われ死亡した事故。

 駆除されたクマは、事故の数日前、別の登山者につきまとったクマと同一個体の可能性があることが分かりました。

 知床財団などが行った調査によりますと、事故当時、男性は友人から離れ1人で走って下山している途中でクマと遭遇した可能性があり、クマ鈴は携帯していたものの、クマスプレーは持っていなかったとみられています。

 

 国立公園の遊歩道沿いなどでは今年に入り、駆除された親子グマとみられるヒグマの目撃情報が30件以上、寄せられていました。

 また、事故の数日前にも羅臼岳の登山道付近でクマが登山者に接近し、クマスプレーを使用したあとも登山者につきまとう行動が確認されていて、知床財団は見た目の特徴などから今回駆除されたクマと同一個体の可能性が高いとしています。

 クマによる人身事故が相次いでいることを受け、北海道は秋の「ヒグマ注意特別期間」の前倒しを発表しました。

鈴木直道知事
「秋には、キノコ狩りなどで野山に入る機会が増えるということとヒグマも冬眠に向けエサを求めて活発に活動する。道では例年9月1日から始めていた秋のヒグマ注意特別期間を初めて前倒しすることにしました」

 秋の「ヒグマ注意特別期間」は22日から10月31日までで、道は山に入る際は単独行動をせずクマスプレーなどを携帯するよう注意を呼びかけています。

 

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