みなさんは「調理定年」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
東京家政大学の樋口恵子(ひぐち・けいこ)名誉教授が提唱する考え方で、いま、シニア層から支持を集めているんです。
健康を維持するうえで欠かせない、毎日の食事。
でも体力の限界を感じたら、手作りにはこだわらない。
そんな「調理定年」の考え方が広がりつつあります。
博報堂生活総合研究所 夏山明美 上級研究員
「市販の総菜や冷凍食品・レトルト食品やテイクアウト・外食を活用して食事をとりましょうという考え方」
50代
「今は(調理を)しているが、のちのちはしなくなるんじゃない?年を取ったら」
60代
「手の込んだ料理はなかなか難しくなる」
会社勤めの人に定年があるなら、家族の食事づくりにだって定年があっていい。
あなたは何歳まで家で料理をしますか?「調理定年」を、もうひとホリします。
外食や総菜などを上手に取り入れ、食事づくりの負担を減らす「調理定年」。
みなさんは、どう感じているのでしょうか。

60代
「料理は頭を使うので。献立を考えて、作って、片づけて。だからできるだけやっていたい」

60代
「すぐに(調理定年を)導入していけるかは、経済的な面、家計の面のやりくりなども考えなければならない」
50代
「疲れてしまったら作りたくないから総菜を買ったりしている」

博報堂生活総合研究所が行った調査では、「料理を作るのが好き」と答えた人は1998年から6.8ポイント減少したのに対し、総菜などの「調理済み食品をよく使う」と答えた人は11.7ポイント上昇。
共働き世帯や高齢者に、料理を負担に感じる人が増えたとみられます。