音の秘密が車両の下にあるということで、今回は特別に見せてもらえることに。

札幌市交通局 原聖矢さん
「こちらが『負集電器』(ふしゅうでんき)」

この装置こそがチュンチュン音の正体、「負集電器」なのです。

一般的な地下鉄では、鉄製の車輪からレールに電気を流していますが、札幌市の地下鉄はゴムタイヤを使っているため電気は流れません。

そのため「負集電器」を通してレールに電気を流しているのです。

では、なぜチュンチュンという音が鳴っているのでしょうか?

札幌市交通局 原聖矢さん
「チュンチュン音は、負集電器がレール(案内軌条)の継ぎ目やカーブ時に、一度離れ再度接触するときに、チュンチュンという音が聞こえる」

つまり、この負集電器がレールのつなぎ目やカーブで一度離れ、再び接触するときに「カンカン」と鳴るのです。

さらに、その音が地下空間で反響しチュンチュンと聞こえるのだといいます。

 では、なぜ南北線では聞こえなかったのでしょうか?

南北線の車両基地で話を聞きました。

調査員
「なぜ南北線はチュンチュン音が鳴らない?」

札幌市交通局 牧野海斗さん
「音は鳴っている。南北線は負集電器の構造が、東西線や東豊線と異なります」

なんと、南北線でもチュンチュン音は鳴っているのです!

その秘密は、やはり負集電器にあるといいます。

札幌市交通局 牧野海斗さん
「こちらが負集電器。レールの継ぎ目などで一回跳ね上がり、落ちたときに案内軌条(レール)の上面に当たる」

そうなんです。東西線や東豊線が横から接触するのに対して、南北線は上から接触するタイプの負集電器なのです。

そのため…。

札幌市交通局 牧野海斗さん
「側面と上面では音の響き方が違うため、チュンチュン音がしにくい」

そこで再び実験!今度はレールの側面と上面をハンマーで叩き、音の違いを聞いてみました。