北海道知床半島で漁師が発見した頭蓋骨などが15日、警察に引き渡されました。
 警察は、観光船事故の行方不明者の可能性もあるとみて、身元を調べる方針です。

 地元の漁師ら7人が行った2泊3日に及ぶ捜索。
 知床半島の海岸線を歩き、観光船「KAZUⅠ(カズワン)」に乗っていた行方不明者を捜しました。

「3頭、3頭います」

 クマも多く生息する知床半島。危険と隣り合わせの捜索です。
 そして…。

カメラマン
「知床岬の上空です。こちらの啓吉湾で遺体が発見されました」

 14日、捜索中の漁師らが、啓吉湾付近の波打ち際で、頭蓋骨を見つけました。

記者
「午前8時です。捜索をしていたボランティアが相泊漁港に戻ってきました」

 羅臼町の漁師・桜井憲二さんの手には、頭蓋骨や遺留品を入れた袋が抱えられていました。

桜井憲二さん
「絶対どこかにあるだろうなっていうのがあったので今回捜しに行ってやっぱりあった…。捜せていない場所も必ず何かしらあると思う」

 桜井さんによりますと、頭蓋骨は白骨化していて、女性か子どものものとみられます。
 近くには、ジーンズや靴下、女性用の下着、ナイキのロゴが入った白い靴もあったということです。

 この知らせに観光船事故で行方不明になっている家族の帰りを待つ男性は…。

行方不明者の家族
「自分の家族に関係があるかもしれないと思って、夜も眠れない。見つかってほしいという気持ちと認めたくないという複雑な気持ち。(見つかった衣類などは)私の家族が身に着けていたものとは違うかな。DNA鑑定してもらうまでは分からない」

 頭蓋骨や衣類を警察に引き渡した桜井さんは、捜索の継続を涙ながらに訴えます。

桜井憲二さん
「遺族のために、みんな協力して、早く捜してやってほしい」

 警察は、頭蓋骨などが沈没事故の行方不明者の可能性もあるとみて、DNA鑑定を行い、身元の特定を進める方針です。


8月15日(月)「今日ドキッ!」午後6時台