日の出前の現場は、水面が“黒い道路”のように

辺りに街灯などはなく、真っ暗なため、男性が指摘する通り、黒色の水面が“黒い道路”のようにもみえます。さらに約1時間半後の満潮時には、水位はほぼ岸壁の高さまであがり、海面と道路が一続きのようになりました。

事故で死亡した羽根さんは、運転操作を誤って海に転落したとみられ、漁港を管理する南伊勢町は事故後すぐに、車の立ち入りが危険だと呼び掛ける反射板付きの看板を設置しました。

以前は、早朝には真っ暗だった場所もライトを付ければ、看板の存在が分かるようになりました。ただ、転落防止のために柵などを設置することは難しいと言います。

(南伊勢町・水産農林課城勝司課長)
「漁業者の水揚げとかで柵があるとどうしても邪魔になるということで柵の設置はないです」

町は今後、岸壁と道路の境に発光塗料で線を引くなどさらなる転落防止の対策を検討しています。

しかし、事故が起きた漁港だけでなく釣り客など一般の利用者を想定していない港は車止めがない場所も多く、立ち入る際には注意が必要です。