暑い日が続き、連日熱中症の症状で救急搬送される人が相次いでいます。こうした中で「命綱」といえるのが救急隊。

最高気温37.1℃を記録した日の名古屋市の救急隊に密着しました。

(消防士)「水分をとって体調管理に注意して勤務しましょう」

愛知県と三重県に18日も出された「熱中症警戒アラート」。
救急搬送が増えるのでは?と心配され名古屋市消防局は、稼働させる救急車の数をいつもの48台から52台に増やして対応していました。

(名古屋市消防局・木下健史主査)
「冷却剤は多めに積載しています」

午前9時。すでに名古屋の気温は30℃を超えていました。

すると・・・

出動要請です。

向かった先は守山区の住宅。86歳の男性が朝から自宅でめまいを訴えて、嘔吐もあり、同居する家族から通報がありました。

熱中症が疑われる症状でした。
男性は通報から約1時間後、無事に病院に搬送されました。

すると、またすぐに通報が…

午前11時ごろ。

高齢の男性が東区の公園で倒れていると通りかかった人から通報がありました。

男性は倒れる前、診察を受けていた病院で新型コロナの陽性が判明。その帰り道で倒れたようです。

この日も名古屋の気温はぐんぐん上がっていきました。

この「危険な暑さ」が男性の体調の不具合に影響したことも十分に考えられるといいます。

(名古屋市消防局・木下健史主査)
「高齢者の方は汗をかきにくく、暑さを感じにくい。油断せず水分をとって休憩をもこまめにとってほしい」

名古屋市消防局によりますと、ことし1月から6月までの救急車の出動回数は、前の年の同じ時期に比べて約5000件増えています。

中でも例年に比べて発熱による緊急搬送が増えていて、消防はこの夏も引き続き警戒を強めています。

夕方になっても隊員たちは気が抜けません。

(名古屋市消防局・木下健史主査)
「夜の間、冷房を使わわない方もいる。部屋はかなり暑くなるので熱中症になる方は増えると思います」

隊員の木下さんに熱中症予防の手だてをひとつ教えてもらったところ…

(名古屋市消防局・木下健史主査)
「部屋の中に温度計などを置いておくと、今の環境を見ることができるので熱中症対策になる」

18日は名古屋市内で救急車の出動件数は553件。

そのうち熱中症と見られるケースは48件でした。この数は前日の68人についで今シーズン2番目に多い数だったということです。

まだまだ暑い日が続きます。エアコンの使用や塩分・水分補給など、引き続き熱中症対策が大切です。

(CBCテレビ「チャント!」2023年7月19日放送)