子牛の落札価格は4年でおよそ三分の一に暴落!

しかし、実は子牛の落札価格はここ数年で「暴落」と言ってもいいほど下がっているんです。

(畜産農家 中村嘉孝さん)
「高いときだったら35万円しています。もっと高いときだと40万円を超えています」

JAの担当者にも尋ねると。

(JA愛知みなみ 畜産部 伊藤祐一 課長)
「昔に比べて10万円以上下がっている」

(大石アンカーマン)
「それはいつぐらい前の話?」

(JA愛知みなみ 畜産部 伊藤祐一 課長)
「3~4年前 子牛価格が高い時には40万円を超える時代もありました。いまは30万円を超える牛がほとんどいない。非常に厳しい状況で、酪農家は収支が合わず県内でも多くの方が廃業している」

コロナ禍が始まる前の2019年は、一頭平均42万円を超えていましたが、いまは15万円程度と三分の一近くに。
子牛の価格暴落で、出荷する側の酪農家は大打撃を受けています。

田原市の鈴木雅隆さん36歳。
乳牛160頭で牛乳を生産するかたわら、年間150頭ほど子牛を出荷していますが、数百万円もの減収となっています。

Q.(年間の売り上げは)どのくらい下がっている?
(酪農家 鈴木雅隆さん)
「うちで600万円くらい…」

エサの牧草はほとんどが輸入で、これがコロナ禍やウクライナ情勢で一気に高騰。

乳牛一頭あたりエサ代が1日1000円も値上がりし、ここに電気代や燃料代の高騰も加わっています。

コストは上がる一方、牛乳の消費量は落ち込み、子牛の取引価格も暴落しているため利益が出ないのです。