愛知県の工業や農業を支える「明治用水」で大規模な漏水が発生しています。

明治13年に完成し、愛知の農業や工業を100年近く支えてきた「明治用水」ですが、災害時の危険については、専門家から指摘されていました。

2021年3月にCBCテレビ『チャント!防災スペシャル』で放送した「明治用水の課題」について改めて、お伝えします。
※肩書は2021年3月11日放送当時のものです。​

明治用水が止まると長期間停電の可能性が…なぜ?

名古屋大学の福和伸夫名誉教授は、2021年に「南海トラフ地震が起きた時、発電所が長期間止まり、停電する可能性がある」と指摘していました。
これは今回漏水した明治用水に関わる指摘でした。いったいなぜ、長期間電気が止まる恐れがあるでしょうのか?

火力発電所では水が必要

碧南火力発電所。愛知県全体で1年間に消費する電気の半分を賄うことができる日本最大の石炭火力発電所です。

(小川記者)「水が止まってしまうと、どうなるのですか?」
(碧南火力発電所 谷川所長)「水が止まりますと、発電ができない」

火力発電の仕組み

水が止まると発電ができない…その仕組みはこうです。
火力発電ではまず、燃料を燃やして水を沸かします。そして発生した蒸気の力でタービンを回転させて電気を生み出します。

そのため、施設に被害が無くても、「水」の供給が止まると、発電ができなくなることに…

(碧南火力発電所 小林知広 業務課長)
「工業用水を貯めておくタンクです。これが1番から5番タンクまであり、大体10万立方メートルくらい水がある」

工業用水を貯めておくタンク

1日で1800万リットルを使うほど、発電には大量の水を必要とします。