新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類になったのに伴い、少しずつコロナ禍前の日常に戻りつつあります。学校現場での部活動もその1つで、制限の無い練習を再開したある吹奏楽部を取材しました。


愛知県の安城学園高校、授業が終わり吹奏楽部の部員たちが音楽室に続々と集まってきました。
吹奏楽部は全国大会の常連で何度も金賞を獲得している強豪校です。しかし…。

(2020年取材)「ただただ…、悔しいです」
2020年、新型コロナの影響でコンクールは軒並み中止され、一斉休校で一時、部活動もできなくなりました。
(安城学園高校 吹奏楽部 顧問 原田大雪教諭)
「(リモートの時は)集まれないのが子どもたちにとって、一番つらかったんじゃないかと思いますし。楽しさが制限されてしまうのが、特に音楽をやっている身としては申し訳ない気持ちでいっぱいだった」

それでも部員たちは、いつかコロナ禍前の状況に戻ることを信じて、リモートでの練習や個人練習を続けてきました。
その後、制限はあるものの全員集まっての練習やコンクールも少しずつ再開。
そして、これまでは部員同士が間隔をあけての演奏でしたが、4月からは近い距離での演奏が可能に。
また、マスクについても生徒個人の判断に任せています。

(安城学園高校 吹奏楽部 顧問 原田大雪教諭)
「制限が、だんだん緩和されていくと、子どもたちの表情も、だんだん笑顔が増えていったり、楽しいなという雰囲気が生まれてきたり。本来、学校があるべき姿に戻ってきたなという感じ」
(安城学園高校 吹奏楽部 松本雫部長)
「制限がないので、お互いに接しやすかった。今後は合奏でもマーチングでもアンサンブルでも、全国に行って金賞が取れたらと思っている」

コロナ禍でも前を向いて進んで来た安城学園高校・吹奏楽部。制限緩和で、より一丸となって全力で練習に励みます。