480年の歴史がある名古屋・大須の寺、「万松寺(ばんしょうじ)」では、お参りの際に小銭がいらない、キャッシュレス販売の「さい銭用コイン」を3月に導入しました。その訳は?

(記者)
「コインを入れてお参りします」

記者がさい銭箱に投げ入れたのは、名古屋市中区・大須にある万松寺の「Banshoji Coin」です。寺のオリジナルで、コインには本尊の「十一面観世音菩薩」がデザインされています。

(万松寺 大藤元裕住職)
「ことし3月に導入した」

「バンジョウジコイン」は境内に設置された自動販売機で、1枚500円で購入でき、団体客向けに10枚入りまでのパッケージで展開されています。

(万松寺 大藤元裕住職)
「(支払いには)デジタルキャッシュが使える」

これとは別に万松寺では去年…

(万松寺 大藤元裕住職)
「キャッシュレスで、おさい銭=硬貨を投げずにお参りができる仕組み」

みずほ銀行が提供するシステムを活用して、QRコード決済を使った「デジタル賽銭」を2022年11月、東海3県の寺や神社では初めて導入。

その背景には…

(万松寺 大藤元裕住職)
「海外からのお客さんは硬貨をあまり持っていない。今後、海外から色んなお客さんが来るということで導入した」

海外からの参拝客は、来てもらったとしても手持ちの小銭があまりなく、「さい銭を投げ入れることができず残念」と言う声がこれまでありました。

また、デジタル世代の若者たちは、キャッシュレス決済が日常。

小銭を普段持ち合わせていない人が、今後も増えると予想されます。そこで、小銭いらずの参拝にも力を入れたいと、「デジタル賽銭」を採用したのです。

これに加えて、3月10日にスタートした新たなキャッシュレスサービスが、「バンショウジコイン」の販売です。

(万松寺 大藤元裕住職)
「おかげさまで100枚以上売れた。想像を超える人気」

しかし、なぜ、またキャッシュレスにこだわるのでしょうか?