
東海3県でインフルエンザの感染が拡大しています。

そして、実際に学校にも影響が出始めているんです。

名古屋市立の小・中学校で「集団かぜ」で学級閉鎖というのは4校、学年閉鎖は1校出ています。

コロナ禍以降、インフルエンザは流行してきませんでした。
しかし、ことしは新型コロナとインフルエンザの「同時流行」があるかもしれないと言われてきました。

3年ぶりに東海3県でインフルエンザが流行入りということで、徐々に学級閉鎖なども増えていて、いよいよ現実になったということですね。

それでは、今の新型コロナとインフルエンザの状況を「2つの視点」で見ていこうかと思います。

まず、新型コロナで亡くなった人の数ですが、第1波からの累計で6万3000人に近づいています。
第7波と第8波のグラフでは第8波が高い山になっていて、1月14日に過去最多の503人となりました。
この1か月だけでも1万人を超えるような状況なんです。
亡くなってる方を調べてみますと、基礎疾患のある人などが感染して重症化して死亡していたり、または死亡した人を調べてみたら、たまたま陽性だった人もいます。
それだけ感染が広がっているということを示唆しているんですね。
過去最悪の感染状況とも言われています。

今度はインフルエンザを見てみましょう。

感染者数で見ると、全国の感染者数は直近の1週間で2万3000人を超えています。
東海3県での1医療機関当たりの1週間の患者数は、愛知は4人以上、岐阜は3人近く、三重も4人を超えている状況なんですね。
この患者数が10人以上になると「インフルエンザ注意報」、30人以上になると「インフルエンザ警報」が出されるということになります。

なぜ新型コロナとインフルエンザの同時流行が起きているのか、大阪医科薬科大学の鈴木富雄医師にうかがうと、インフルエンザの抗体がない人が多いことを指摘されました。

これはどういうことかというと過去2年間、インフルエンザが流行していなかったことから、抗体を持っている人が少ないので今、感染が広がりつつあるんではないかということなんです。
そして、もう一つは感染対策が緩んでいる可能性があるということ。

年始は行動制限がなく、人の動きが活発でした。
過去2年は無かったような新年会とか忘年会をする方も多かったですよね。
それもありますし、オーストラリアなどではインフルエンザが流行っていました。
外国人の方が、今は制限無く来日していることも大きいのではないかと指摘されていました。

いざという時のために「同時検査キット」を用意しておくとか、療養生活に備えて準備しておくことが、今必要ではないかと思います。