
今から11年前に来日し、名古屋を拠点とするNPO法人で活動しているウクライナ出身の女性がいます。ウクライナの文化を伝えようと、7年前から始めたという活動は、自ら料理の腕を振るうことでした。
愛知県知多市にある「知多市市民活動センター」。
この中にある「手作りカフェ Adaーcoda(アーダ・コーダ)」で、この日、振舞われたのはウクライナ料理。
ここは一般の主婦や会社員らが日替わりでランチを手作りして提供するカフェです。
腕を振るうのはウクライナの首都「キーウ」の西に位置する「ジトーミル」出身の川口リュドミラさん。
川口さんは11年前に来日し、現在は愛知県東海市に住みながら名古屋を拠点とするNPO法人「日本ウクライナ文化協会」の理事長を務めています。
(Ua_mama 川口リュドミラさん)
「ウクライナの家庭料理。みんなはボルシチをロシア料理だと思っているけどウクライナ料理」
川口さんはウクライナの文化を伝えようと、7年前からこのカフェで料理を提供。
去年4月からはカフェの運営スタッフとしても活動しています。
(Ua_mama 川口リュドミラさん)
「お客さんにウクライナ料理を知ってもらいたい」
きょうのメニューはビーツと呼ばれる野菜を入れたボルシチや、そばの実を炊いたものなど家庭料理です。
ここは、ウクライナ人と地域の人たちとの交流の場にもなっています。
(ウクライナ人女性の夫)
「2年ぐらい、ここに通っている。来る度にウクライナに来たような感じ」
(ウクライナ人女性)
「私の母の料理と同じ。とてもおいしいです」
川口さんは、これまでウクライナに侵攻するロシア軍に対して抗議活動を行ってきました。
そんな川口さんに背中を押され、カフェを運営するNPOも3月から支援をスタート。
(NPO法人 地域福祉サポートちた 市野恵・代表理事)
「募金活動をしながらサポートしていきたい」
集まった支援金は日本に避難してきたウクライナ人の生活費などにあてられます。
(Ua_mama 川口リュドミラさん)
「感謝の気持ち。もっと、みんなに美味しいものを食べてもらいたい。ウクライナ人の気持ちを伝えたい」
川口さんは5月18日にも、このカフェで料理を振舞うということです。