愛知県犬山市から岐阜県御嵩町までをつなぐ名鉄広見線。開通から100年以上、人々の生活の足を支えてきたこの路線は、いま一部区間で廃線の危機にさらされています。

廃線が検討されているのは、新可児から御嵩までの約7.4キロ。
この区間の利用者の総数は、15年ほど前の年間約100万人から減り、昨年度はおよそ78万4000人に。2050年度には60万人を割ると想定されています。


廃線が検討される区間の駅の1つが、御嵩駅。登校する児童の見守り活動を駅前で10年以上続けている男性は…
「(駅の利用者は)減っている。昔と比べたら。廃線すると御嵩町は(存在感が)薄れる」
名鉄はこの区間で毎年およそ2億円の赤字を抱えています。2025年度までは沿線の御嵩町と可児市が毎年あわせて1億円を支援しますが、線路や駅舎などの施設の老朽化も進む中、名鉄はいまの枠組みでは「路線の維持が難しい」と御嵩町に伝えていました。