子どもたちにとっては1年で最も恐ろしい1日になりました。
松江市にある港町の伝統行事「ガッチ祭り」が23日行われ、異様ないで立ちのガッチの奇声と町の人の悲鳴が響き渡りました。
白装束のガッチが、ワラで編んだ棒で町中の人をたたきまくる。

松江市島根町野波地区で無病息災、五穀豊穣を願い、およそ100年前から続く伝統行事「ガッチ祭り」です。
1年に1度、氏神様が里帰りする際に通る道を清める役目を果たすのが、鬼などの面をつけた「ガッチ」。「ガッチ」は、「シボ」と呼ばれるワラの棒で町中を清めて回ります。
中には「豆ガッチ」と呼ばれる子どものガッチもいるのですが、豆ガッチの方が、容赦がありません。

記者 昌子秀
「豆ガッチの方が痛いです。叩かれると。」
「ガッチ」に叩かれると、結構、痛いんですが、不思議とみんな、笑顔になります。
町の人は
「これがないと祭りが始まらない」「これが楽しみ。でも、小さい時は、怖かったので、押し入れの中に隠れて逃げて。」

そうです。保育園に突入したガッチ。子ども達には、たまったものではありません。
保育園職員
「いい神様だって言ってる。でも、ちょっと痛かった」

野波地区西組 余村篤雄 組長
「準備からしっかり協力して、万全できょう、臨んだ。天気が良くて、最高のガッチ日和」
新型コロナの影響で2年間、休止になった期間もありましたが、そんな苦境を乗り越え、今年も、しっかり港町の伝統は受け継がれていました。