日本の海産物や農産物を視察するため、中国の食品関連の企業などが鳥取県を訪れました。
大企業も含まれるというこの視察団。大都市ではなくなぜ地方の鳥取県を訪れたのでしょうか?

19日、境港市の水産加工会社を訪れたのは中国からの訪問団。その名も「中国美食協会」です。

「中国美食協会」は、食品、飲食業に関わる企業などで構成された業界団体で、会員数は約2万人。国内トップクラスの売り上げを誇る企業も多く所属していて、国からの認可を受け業界内の規制の制定なども行っています。

FMLIインターナショナルジャパン 胡敏さん
「特に日本料理が中国でのニーズが年々高まってきて、経済もどんどん発展してきている。プラスいまの円安。安全・安心・高いっていう日本食材のイメージが、安心・安全・安いというイメージになってきました」

鳥取県内の企業の海外進出などをサポートする「FMLI(ファミリ)」の代表・胡敏(フーミン)さん。
協会からの打診を受け今回の視察を企画しました。

協会が求めているのは、加工品などに使う質の高い原材料。そこで、鳥取県の海産物や農産物が目に留まったということです。

ところで、中国からみた鳥取県といえば…。
今年2月までの1年間、中国のSNS「Weibo」で「日本旅行の楽しみ方」と合わせて投稿されたキーワードのうち、「鳥取」という言葉が「京都」や「大阪」を抑えて3位にランクインしました。

中国ではいま、日本の都市部より、穴場的なスポットや質の高い食材などを求め地方へ目が向けられているといいます。

一行は3日間の日程で鳥取県西部の企業や市場を訪問。実際に見て、手に取って、食べてそれぞれの質の高さを実感したようでした。

中国美食協会 副会長
「やっぱり新鮮、安全、ここはセールスポイント。水産品の種類も多いし、鮮度が非常に高い、美味しい。優れた品質があるということはセールスポイントだと思う」

しかし、日本から中国への輸出については、日中関係の影響で規制がある食材が多く、ハードルが高いのも実情。

だからこそ政府認可の「中国美食協会」の"お墨付き"がカギとなります。

FMLIインターナショナルジャパン 胡敏さん
「彼らは本当に中国市場を動かすような影響力がある企業です。鳥取の良さをしっかりと理解していただいて、ぜひ鳥取の素晴らしいものを彼らの手でどんどん輸出していけたら」

今回の視察が新たなビジネスにつながっていくか、今後に期待です。