昨シーズンまでガイナーレ鳥取に在籍していたゴールキーパーの福留健吾さん。
鳥取県出身の福留さんは、この春地元で、ゴールキーパーの育成に特化したスクールを立ち上げました。
地元では珍しい「ゴールキーパー専門」のスクール。そこにはある思いがありました。
KFDゴールキーパーアカデミー 福留健吾さん
「ゴールキーパーもっとうまくなりたい、楽しみたい子どもたちに、思いを実現するための場をこの地域に作る必要があるなという思いで立ち上げた」
スクールの生徒
「(キーパーは)チームのヒーローになれる。点も止められるしアシストも出来るから」
鳥取県大山町出身の福留健吾さん35歳。
この春から地元で、サッカーのポジションでも特殊と言えるゴールキーパーに特化した育成スクールを立ち上げました。
KFDゴールキーパーアカデミー 福留健吾さん
「唯一手が使えるポジションで、シュート止める姿がかっこ良いなって。(キーパーは)本格的に始めたのが10歳。小学校4年生の頃からで、そこからずっとゴールキーパー」
サッカーを始めてからキーパー一筋の福留さん。
プロを目指し、高校・大学と技術を磨きますが、国内でのオファーはなく、大学卒業後はキーパーの育成ではトップレベルと言われるドイツに渡りました。
KFDゴールキーパーアカデミー 福留健吾さん
「(ドイツでの指導は)キーパー1人の力でいかにゴールを守れるかという価値観。細かく指導を受けてきたので、日本の時の自分とは違うゴールキーパーとしてのスタイルを確立できた」
帰国後はJリーグやシンガポールでもプレーし、去年は、J3・ガイナーレ鳥取に在籍していました。
そして、今シーズンは、地域リーグの「Yonago Genki SC」に加入。
現役を続けながら立ち上げたのが、KFDゴールキーパーアカデミーです。
KFDゴールキーパーアカデミー 福留健吾さん
「(スタッフは)1人です。(ボールも)自腹ですからね。土のグラウンドだと恐怖心があったり、スクール活動するなら芝生のグラウンド」
拠点は、鳥取県日吉津村にある芝生のグラウンド。
しかしなぜ、キーパーだけを対象に指導するのでしょうか。
KFDゴールキーパーアカデミー 福留健吾さん
「ゴールキーパーとしてプロを目指したいと思っている地域の子どもたちが、思いを実現できる環境があるのかというのを長年の課題と感じていた」
育成年代の中でも、キーパー専門の指導者は少ないのが現状です。
福留さんは、地元でも技術の上達やプロを目指せる環境を作りたいと思っていました。
現在、スクールには、鳥取県西部を中心に小学生から高校生まで10人ほどが在籍。福留さんは、基礎トレーニングを軸に、試合の状況を意識させながら指導を行っていきます。
スクールの生徒
「将来はプロになって、地方の子たちでも努力すればプロまで行けるというのを(知ってもらいたい)」
海外でのプレー経験などから、福留さんがこのスクールの理念に掲げるのは「育成」と「自立」と「世界基準」です。
KFDゴールキーパーアカデミー 福留健吾さん
「自分で物事を考えて決断をしていく自立したメンタリティーが必要。将来ワールドワイドに活躍できる人材を育成していきたい」
そして、福留さんは、育成のみならず、ゴールキーパー指導者としてさらなる高みを目指しています。
KFDゴールキーパーアカデミー 福留健吾さん
「日本人ゴールキーパーが世界で活躍する場面に自分自身が携わりたい思いがあるし、僕自身は指導者として、より世界を見据えながら指導者としてのキャリアを進んでいきたい」