黄砂が厄介なのは、車の汚れや視界不良だけではありません。

聖路加国際大学大学院公衆衛生学研究科 大西一成准教授
「目や鼻、皮膚などのアレルギー症状との関連、それから、呼吸器への影響があることが分かっています」

黄砂による、体への悪影響。
大陸からやって来る黄砂は大気汚染物質を含んでいて、警戒が必要だと専門家は指摘します。

聖路加国際大学大学院公衆衛生学研究科 大西一成准教授
「黄砂が飛来している途中で、大陸の上空で大気汚染物質を付着してしまう。最初に到達した黄砂は、そういった汚染物質を多く含んでいると考えられます。黄砂が飛来し始める頃に、症状が強く出ることはありうると思います。花粉の相乗作用も報告されていて、粘膜に黄砂が接触すると、炎症が起きやすくなって、花粉症の悪化に影響していることも実験で分かっています」

特に花粉症の人は、黄砂の影響でアレルギー症状が強く出る恐れもあるとのこと。

黄砂を防ぐには、どのような対策が必要なのでしょうか。

聖路加国際大学大学院公衆衛生学研究科 大西一成准教授
「外で着ていた服で、そのままリビングに入らないことも大切です。髪の毛や衣類に黄砂や花粉が付着したまま室内に持ち込んでしまうと、屋内にいる間も寝ている間も吸い込み続けることになります」

黄砂が飛来している日に窓を開けないようにすること、洗濯物や布団を外に干さず、外出先から帰ってきたら、お風呂に入ったりシャワーを浴びたりしてすぐに洗い流すことが大切だということです。