神社や寺のさい銭箱を狙う「さい銭泥棒」。
大切なさい銭を守るため、神社などでは防犯対策を行っています。
最近では、お金自体を箱から無くそうという取り組みも。
山陰にあるとある神社の防犯カメラ映像。
1人の男がさい銭箱の前に来ると…、ためらいもせず両手で箱を持ち上げ揺さぶります。
お金が入っていなかったのか、すぐさま元の位置に戻して神社を後にしました。
神社の宮司
「行動が素早いというか慣れているような感覚。各神社の宮司さんも苦労されているのではないかと危惧している」
神や仏に奉納されたさい銭を盗もうとうする不届きもの「さい銭泥棒」。
神社などでは頭を悩ませつつ様々な対策を講じています。
島根県松江市の神社。
夜の帳がおりるころ、防犯カメラに、さい銭箱に近づく1人の男の姿が…。
上を気にしている様子の男。
すると次の瞬間!さい銭箱を持ち上げました。
しかし、なぜか、すかさずさい銭箱から離れ手を合わせその場を」去っていきました。
実は、さい銭箱が動くと警報音がなる仕組みになっていたんです。
さい銭泥棒対策は、鳥取県米子市の神社でも。
キャスター 小林健和
「これまでの参拝賽銭箱に小銭を投げ入れるというものだったと思うのですが、今は小銭を使わない新しい方法も出てきています」
米子市の賀茂神社天満宮。米子で最も古いとされる神社の一つです。
この神社でも以前さい銭泥棒の被害がありました。そこで導入したのが、キャッシュレスサービスです。
賀茂神社天満宮 須山倫史宮司
「硬貨がだんだん少なくなってくれば、泥棒もあきらめてくれるのではないかといった思いもあって導入を決めた」
さい銭箱の中身を減らそうという発想です。
キャッシュレスの普及で利用者も増え、現在は、さい銭や縁起物の支払いなど、全体の約3割がキャッシュレスになっているということです。
しかし、さい銭泥棒対策に完璧はありません。
賀茂神社天満宮 須山倫史宮司
「泥棒の方がキャッシュレスというのを認識していなければ、さい銭箱がある限り近づいてこられると思うので、神社職員一丸となって防犯対策に取り組んでいかないといけないのが今後の課題」
参拝客の願いや感謝が込められたさい銭、不届きものから守るため、神社側の対策は続きます。