青森県立美術館で17日に開かれたフラメンコの公演に出演した五所川原市出身の工藤朋子さん。フラメンコの世界に飛び込んで四半世紀、夢だった初の青森公演で情熱的な舞を披露しました。

※ゼンフィラの魅力

疾走感のあるカンテのリズムに乗せたたおやかな舞には情熱がほとばしっています。五所川原市出身のフラメンコダンサー工藤朋子さん。17日夜の公演は1つの集大成となるステージでした。

故郷で初めてのリサイタルを控えたこの日。緊張感が漂いつつも、明るい表情が目立ちました。

※フラメンコダンサー工藤朋子さん「青森でやりたいということをフラメンコを始めた20歳のころから温めてきた。今回美術館側からお声をいただいて実現した。感謝しかない」

工藤さんはテレビでフラメンコの舞踊を見たことをきっかけに、その世界へ。23年前に日本を代表する舞踊団に入団。文化庁の海外研修制度を使い本場スペインで学ぶなどして、技術を磨きました。フラメンコの世界に飛び込んで四半世紀。去年、芸術祭新人賞を受けた工藤さんが「踊るべき作品」と語るのが県立美術館に飾られるシャガールの舞台背景画「アレコ」をテーマにした公演でした。

※ゼンフィラの真実

スペインのロマ民族の女性「ゼンフィラ」と「ゼンフィラ」に恋した貴族の青年「アレコ」。津軽三味線とのコラボレーションで工藤さんは全身で悲劇的な恋物語を表現しました。

※観客は「フラメンコは初めてです。よかったです情熱的で」「五所川原出身でこんなに素晴らしい方がいると思わなかった。首都圏の公演ばかりでしたので。指の動きが全然違う」

※工藤朋子さん「見ている視線をすごく感じてとても暖かいものだった。それを感じながら踊ることができた。最後のスタンディングオベーションを見たときは胸がいっぱいになった」

初の青森公演を胸に工藤さんは、新たな夢を思い描きます。

※工藤朋子さん「いつか自分の作品をスペインでもできるように踊っていきたい」

青森から世界へ、挑み続けます。