2024年産のコメの「食味ランキング」が発表され、青森県産米では主力品種の「青天の霹靂」が2年連続で『A評価』で最高評価の『特A』返り咲きは果たせませんでした。「はれわたり」は3年連続で『特A』となりました。
米の食味ランキングは、国内で2024年に生産された143品種について、日本穀物検定協会がつくった基準米と比べ「香り」や「味」など6つの項目を基準に5段階で評価しています。
その結果、県産米の主力品種で「青天の霹靂」は2年連続でワンランク下の『A評価』となりました。2015年のデビュー以来、8年連続で獲得した『特A』への返り咲きは果たせませんでした。
一方で、県が13年かけて開発した「はれわたり」は、全国で39品種のみの『特A』評価となりました。「はれわたり」の『特A』獲得は参考品種だった2022年産米から3年連続です。
また、「まっしぐら」は前回からランクを1つあげ2年ぶりに『A評価』に返り咲きました。
「食味ランキング」の発表を受けて宮下宗一郎知事は…
青森県 宮下宗一郎 知事
「青天の霹靂はある意味ブランド米として、お客さんがすでについている。市場との関係で直ちに影響があるとは受け止めていません。一方で、県のトップブランドということで取り組みをすすめていることもあり、できれば食味も全国共通の基準で最高ランクを取りたい」
つがる市でコメを生産する工藤康記さんは、評価された県産米3品種を作っています。「はれわたり」の『特A』獲得は「ちゃんと評価された」と喜んだものの、「青天の霹靂」が2年連続で『A評価』にとどまり、落胆の色が隠せません。
コメ生産者 工藤康記さん
「県の各団体と農家が手を取って、ブランド化としてがんばってきているのに、(青天の霹靂が)2年連続で『特A』を取れず成果が出なかったのは悔しい。関係機関の分析結果を聞いて、今年の生産に反映させておいしいコメを作っていけるようにがんばりたい」
県は、ブランド米の競争激化やコメの国内消費量の減少に対して、品種特性を活かした売れるコメづくりの推進していくとしています。
「青天の霹靂」の『特A』復活は次回に持ち越しとなりましたが、八戸市のコメの専門店では「この評価に負けずに宣伝していけたら」と、引き続き県産米の発信に力を注ぎます。
コメの専門店「KOMEKUUTO 八戸店」では、東北のコメを中心に50種類以上を扱っています。中でも人気なのは「はれわたり」や「青天の霹靂」などの県産米で、28日も訪れた客が次々と購入していきました。
また、併設するカフェでは、コメを使った「料理」や「おにぎり」を楽しむことができます。
シーズンごとにコメの品種が変わりますが、28日は店が応援の気持ちも込めて、特別に「青天の霹靂」を提供しました。
客は
「ひとくち食べただけで、いつものコメとなんか違うと瞬時にわかって。地元の方にこちらのコメがすごくおいしいと聞いたので『青天の霹靂』が食べられてよかったです」
「青天の霹靂」の『特A』奪還は持ち越しとなりましたが、評価にかかわらず県産米の魅力を伝えていきます。
KOMEKUUTO 八戸店 掛端夏紀 店長代理
「『青天の霹靂』もおにぎりにとても合うコメになっていておいしいので、この評価に負けずに宣伝していけたら」