全国高校野球選手権=夏の甲子園で初戦を突破した青森山田。
16日の3回戦ではベスト8進出をかけて栃木県代表の県立石橋高校と対戦する。
平日の練習時間は青森山田の半分「2時間」ながら県大会では国学院栃木や作新学院を撃破してつかんだ初めての夏の甲子園切符。初戦では聖和学園(宮城)を完封で下し勢いに乗っている。
石橋高校は1924年(大正13)に創立された県立高。栃木県内でも有数の進学校で、主な卒業生には八戸市出身の小説家・タレント室井佑月さんやサンボマスターのベース近藤洋一さんがいる。
野球部は1935年に創部。平日の練習時間は2時間で、専用グラウンドや室内練習場はなく、決して恵まれている環境ではないが、2023年にはセンバツに21世紀枠で出場。1回戦で能代松陽(秋田)に0-3で敗れていた。
チームを率いるのは2016年に就任した福田博之監督。中学で軟式、大学で硬式野球の経験はあるが、高校では野球部に所属していない異色の経歴。学業と部活動の両立に取り組ませながら人間形成を図る「文武不岐」を指導方針に掲げながら、近年着実に力をつけてきた。
栃木県大会では、接戦の試合が多く甲子園で優勝経験のある作新学院や国学院栃木といった強豪私立を倒して勝ち上がり勢いがある。チームの中心は、背番号6の入江祥太選手。聖和学園戦では先発マウンドに上がり130キロ台後半のストレートに切のある変化球で相手打線を4安打、毎回の11三振を奪い完封。バッターとしても4番に座り3本のヒットを放つ活躍をみせた。青森山田が最も警戒しなければならない選手だ。
県大会では本塁打「0」三塁打「2」二塁打「2」と長打力はないものの、機動力を絡めて繋ぐ打線が持ち味。田口皐月主将が「自分たちは守備型のチーム」と語るように、堅い守りを持ち味に最小失点で勝利を目指す。
青森山田は、自慢の打力で序盤から得点を重ねて接戦に持ち込ませない試合運びが求められる。















