九州北部で線状降水帯が発生。大雨の被害が各地で相次いでいます。滋賀県では、冠水した地下の歩道で70代の女性が死亡しているのが見つかりました。発見された時の水位は、2メートルにまで達していて警察は女性が溺れた可能性もあるとみています。

■全国各地で広範囲に大雨「まさかこれだけ水が来るとは・・・」

梅雨末期のような大雨が19日も、各地を襲いました。

午後7時すぎの鹿児島市では、家路につく人たちを強い雨が打ち付けました。鹿児島県で20日に予想される1時間雨量は、多い所で▼50ミリ。午後6時までの24時間では▼180ミリと予想されています。


大気の状態が非常に不安定になった西日本。熊本県・山鹿市では、午後4時までの24時間降水量が▼227.5ミリを記録しました。


18日夜から19日未明にかけ、九州北部では「線状降水帯」が発生。福岡県では、久留米市と大牟田市で1時間に▼60ミリを超える非常に激しい雨を観測しました。午前8時ごろには強風にも見舞われ、傘がほとんど役に立たなくなっていました。


山口県では24時間の降水量が下関市で▼227ミリ、美祢市・東厚保では観測史上最大となる▼243.5ミリを記録。山陽小野田市では一時、大雨警戒レベルで危険度が最も高い「緊急安全確保」が発表され、住宅が浸水するなどの被害が出ました。


住民の男性
「河川が改修されてからは大雨が降ったときには、安心感はあったけど。まさかこれだけ(水が)来るとは思ってなかった」


低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、九州以外でも近畿、東海、関東などで局地的に雨雲が発達し、大雨となりました。

■大雨で地下歩道が冠水 70代女性が死亡する事態に

気象庁は、19日の昼頃、京都市・中京区付近、滋賀県・近江八幡市付近に「記録的短時間大雨情報」を発表。

滋賀県・近江八幡市では、JR安土駅近くの大雨で冠水した地下歩道で70代の女性が死亡しているのが見つかりました。
地下歩道の高さは最大2.9mですが、女性が発見された当時は水位が約2mにまで上昇し、ほぼ浸水していたということです。警察は女性が溺れた可能性もあるとみて調べています。


京都市・中京区では19日午前11時半ごろまでの1時間に▼88ミリの猛烈な雨が降り、観測史上1位タイを記録しました。

近隣住民の男性
「ひどいです、どうしようもない。仕事にならないので」

道路にたまった土砂で、車の走行も困難な状況です。