いまから約60年前の《長崎市の繁華街》浜町の歳末風景です。アーケードがない“観光通”や、通りに貼られた正月封切りの映画のポスターなど今とは随分違う風景です。
1960年頃から1970年代にかけて、NBCでは “フィルム(ビデオ)動画”とは別に、ニュース番組などで放送するテロップ(静止画)用に “スチル写真”を撮影していました。数万枚のネガが残されており、このほど、それらをデジタル化。白黒のフィルムとは異なる より精細な《昭和の風景》が蘇ります。
「写真でタイムマシーン」では、当時のニュース映像のほか、ときにAIでカラー化して《昭和の風景》をご紹介します。
今では見られない?「商店街のクリスマス」
年越しの準備風景です。1966年12月、長崎市浜町の様子です。

やはり年末の商店街ですね。装飾が華やかになります。
見上げるとサンタクロース。年末のクリスマス商戦です。

「クリスマス!」「お正月!」の文字が雰囲気を盛り上げています!

店頭(S東美横の通り)には大行列。和服の人が目立ち、時代を感じます。

そして時代を感じるためにこちらに注目しました。街中の掲示板に貼られた映画のポスターです。

拡大して見ると題名は「日本一のマジメ人間」長門裕之さん主演の映画で、ズルをせずにまじめにやっている人が最後は幸せになるという…今の日本に必要とされているかもしれないストーリーです。

通りには「豪華景品付 観光市 歳暮大売出し」の横断幕が掛かっています。
今のベルナード観光通です。この頃はアーケードではありません。四つ角にはデパートの岡政(OKAMASA)。そして昭和の長崎を過ごした人には懐かしいレストランの「明治屋」や「東洋軒」、「桃山そば」の看板がみえます。
年末の風景は今と変わらないところもありますが、“年越し”というビッグイベントにかける昭和の人たちの気持ちは今より熱かったように感じます。