アメリカ南部・アラバマ州で、国内で初となる窒素を吸入する方法での死刑が執行されました。

アラバマ州で25日、1988年の殺人事件で有罪となったケネス・スミス死刑囚に窒素吸入による死刑が執行されました。

アラバマ州は、おととしスミス死刑囚に薬物注射による死刑執行を試みたものの失敗したため、今回、窒素吸入による執行に踏み切りました。州側は「数秒で意識を失い、数分で死に至る」として、「最も苦痛が少なく人道的だ」と説明していますが、国連の専門家は今月、「未検証の方法であり、拷問や非人道的な刑罰を禁止する条約に違反する可能性が高い」と警告するなど、波紋が広がっていました。

アメリカでは、薬物注射による死刑執行が大半ですが、一部の州では薬剤の入手が困難になっていて、アラバマ州を含め3つの州が窒素吸入による刑の執行を認めているということです。