東京電力福島第一原発で、作業員が放射性物質を含んだ廃液で汚染された事故について21日、現場を視察した原子力規制委員会の山中委員長は「作業計画に東京電力の不備があった」と指摘しました。

福島第一原発では、今年10月、汚染水を処理する施設で、配管の洗浄作業中、放射性物質を含んだ廃液をためるタンクからホースが外れて作業員にかかり、汚染された2人が入院しました。

事故を受けて、東京電力は、配管の弁を一時的に閉める予定外の操作をしたことや、ホースの固定が十分でなかったことを原因とする調査結果を公表し、謝罪しました。また、防水の作業着は現場の責任者が不在で、着用が徹底されませんでした。

問題を受けて、21日、原子力規制委員会の山中伸介委員長などが福島第一原発を訪れ、事故が起きた汚染水処理施設の現場を視察し、東京電力の担当者などから当日の作業の様子などを聞きました。

原子力規制委員会・山中伸介委員長「作業計画・作業管理に東京電力の不備があったとの認識です。事前に計画をきっちり立てられていなかった点を強く感じた」

原子力規制委員会は、22日も第一原発を視察し、東京電力と意見を交わすことにしています。