介護サービスを受ける際の自己負担の引き上げについて、厚生労働省は高齢者の生活への影響を慎重に判断する必要があるとして、結論を見送ることとしました。

現在、介護サービスを利用した際の自己負担は原則1割とされていますが、単身世帯で年金なども合わせた収入が280万円以上の人は所得に応じて2割から3割を負担しています。

厚労省は介護費用が増え続ける中、制度の見直しを進めていて、2割負担の人の対象を広げる案を議論してきましたが、物価高が続く中で高齢者の生活への影響を慎重に判断する必要があるとして、対象の拡大を見送ることとしました。

厚労省は所得だけでなく、金融資産の状況を反映するかなども検討したうえで、2027年度までに結論を得たい考えです。

介護保険をめぐっては、65歳以上で一定の所得以上の人の保険料を来年度から引き上げることが決まっています。