アメリカによるウクライナへの軍事支援をめぐり、アメリカ政府高官は、あと1回の支援実施で予算が枯渇することを明らかにしました。

アメリカのNSC=国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は18日、アメリカが年内にあと1回、ウクライナへの軍事支援を実施する計画を表明しました。

そのうえで「それ以上の支援を行う権限は我々にはない」と述べ、あと1回支援を実施すると予算が枯渇し、追加の支援が行えなくなることを明らかにしました。

カービー氏は「これまで言い続けてきている通り、議会は行動する必要がある」と述べて、追加のウクライナ支援予算の承認を議会に求めています。

バイデン政権は10月にウクライナ支援を含む、あわせて1000億ドル以上の緊急予算の承認を議会に求めましたが、野党・共和党の一部はメキシコから国境を越えてくる不法移民などへの対策を優先すべきだと主張して、予算が承認される見通しは立っていません。

アメリカメディアは、与野党の交渉は来年1月に持ち越される見通しだと伝えていて、アメリカのウクライナ支援予算は枯渇する可能性が濃厚になっています。