岡山市が整備・建設を目指す新アリーナを巡り、岡山市と岡山県の溝が埋まりません。

市は県へ費用負担など協力を要請、12月中の回答を求めてきましたが、岡山県の伊原木知事はきょう(15日)の県議会で「今月中の回答は難しい」との認識を示しました。

(伊原木隆太 岡山県知事)
「県としては、新アリーナ建設への費用負担について、期限までに回答することは困難と考えている」

県議会の一般質問で、自民党の太田議員からの新アリーナ建設に伴う費用負担についての質問に答えたものです。

岡山市が北区野田に建設を目指す新アリーナは、総事業費約145億円を見込み、市は20年間で910億円を超える経済波及効果があると算出。

岡山市は、県に費用負担などの協力について今月中の回答を求めてきました。

(大森雅夫 岡山市長)
「整備の必要性については、まだ何の言及もいただいていない」

一方の伊原木知事は、すでに県が有するジップアリーナがある中で、新アリーナがプロのチームだけでなく広く県民が利用できるものになるのかなど、県全体への効果が十分に検討されていないと指摘。

市からの要請は一方的である、と難色を示しました。

(伊原木隆太 岡山県知事)
「我々は『ジップアリーナ』という県の体育館を持っているので、市で体育館を作ること自体は悪くないのではないかと」

「突然、費用負担を求められたということについては、正直困惑しているし、我々の協力がなければ動かない、というのはさらに分からない」

また、県の財政状況が厳しいことや、プロスポーツチームの現状と将来性に関する検討も十分でない、として今月中の回答は難しいと、岡山市と時間をかけて検討する必要があるとの認識を示しました。

一方、岡山市はRSKの取材に対し、「岡山県から直接の回答があったわけではないので、引き続き回答を待って対応を検討したい」としています。