今回の台風4号では大量の雨をもたらす「線状降水帯」が発生しました。その予測につなげるための国内初となる“特別な観測実験“に密着しました。


飛行機から投下されるのは空気中の温度や湿度、風速を正確に測る小型の観測機器「ドロップゾンデ」

局地的に大雨をもたらす「線状降水帯」の予測を目指すプロジェクトです。

その中心を担うのが、気象学が専門の名古屋大学の坪木和久教授。


(名古屋大学 坪木和久教授)
「(機内にある)この2つが受信機。名古屋大学のサーバーにデータが送られて、それを気象庁が取りに来る。そのあと世界中の気象機関に送られる」


今回の観測で狙うのは、通称「大気の河」。台風などに伴い海上を流れる大量の水蒸気の帯です。


これが陸地に流れ込むと、線状降水帯を生み出すことがわかっていて、この「大気の河」の分析から線状降水帯の発生予測につながることが期待されています。

坪木教授は、これまでにも台風の内部に飛行機を飛ばし「ドロップゾンデ」を投下。台風の構造を立体的に調べてきました。




今回の飛行ルートは、名古屋から四国沖を通って九州・東シナ海を通過。沖縄までを往復します。



(名古屋大学 坪木和久教授)
「窓の外に見えているのが九州沖にできている雷雲。おそらく、そこに線状降水帯のようなものが形成されつつある。今まさに、できているところ」



その途中で、ドロップゾンデを大気の河に50キロ間隔で往復50個を投下します。




3時間半のフライト、沖縄の宮古島は晴れていました。


(名古屋大学 坪木和久教授)
「『大気の河』に沿って流れ込む水蒸気の正確な量が分かる。それが豪雨の予測精度向上に寄与する」


気象庁は線状降水帯の発生予測を6月1日から始めていましたが、今回の線状降水帯は予測できず、今回の観測で予測精度をさらに上げることが期待されます。