北野武監督が、最新作の映画「首」の公開を前に、日本外国特派員協会にて記者会見を行い、ジャニー喜多川氏の性加害問題や大手事務所とメディアの癒着について言及しました。

北野武さん




会見に登場した北野さんが、“初めまして、ジャニー北野川です。"とボケて挨拶をしたことから、ジャニー喜多川氏の性加害問題について見解を聞かれた北野さんは、“芸能界、ジャニーズのタレントとか仕事を何十年もやっているので、噂に聞くし、よくあったことと聞く。自分たちにとっては、「そういう世界に行ったら当然あるだろう」としか当時考えてなかった。"と語りました。

北野武さん




続けて、“最近になって、世界中で大きな問題になったのも時代の流れかなと。昔は、悪いことをすると「サーカスに売っちゃうぞ」って脅し文句があって、芸能の仕事は奴隷ではないけど、商品として人間を扱って、見世物として稼ぐのが芸能界。日本の芸能界は、最近は良くなったけど、昔から酷いもんだと思っていました。"と胸の内を明かした。

北野武さん




また、「大手芸能事務所とメディアの癒着」についても言及し、“メディアと大手のプロダクションの癒着というのは、昔から目に余るものがあって、酷いなって。だから、タレントは大きな事務所に行って、守ってもらおうとする。カンヌ映画祭に記者を連れて行って、カンヌ映画祭に招待もされていないのに、映画館で上映して日本のマスコミや新聞で「カンヌで大好評」って書いてあったり、実際に(招待されて)行っている我々にとって、「なんで、こんなことがまかり通るのか」っていうのがごく最近まで平気であった。"と自身が感じた癒着についてエピソードを交えて語りました。

北野武さん




さらに北野さんは、“大手の事務所を辞めていくタレントは、メディアが一切取り扱わなくなる。それは相変わらず、日本の芸能界のダークな部分だと思う。自分はそういう世界で「良くぞここまでやってこれたな」って言う安心感、達成感があります。今までの日本の芸能の闇の部分をどうやって取り除いていくのか興味は非常にあります。"と今後の芸能界の変化への期待を口にしました。

北野武さん




映画「首」は「世界のキタノ」と言われ、日本が世界に誇る北野武監督が構想に30年もの年月を費やした集大成ともいえる作品。北野監督自ら羽柴秀吉を演じるほか、明智光秀に西島秀俊さん、織田信長に加瀬亮さんら豪華俳優陣が集結し、今まで誰も観たことがない「本能寺の変」を壮大なスケールで描き切った戦国スペクタクル超大作です。

【担当:芸能情報ステーション】