オーストラリアのシドニーで、原爆投下後の広島を舞台にした井上ひさしさんの戯曲「父と暮せば」の英語版が、現地在住の日本人俳優により初めて上演され、公演期間が延長されるなど人気を博しています。
「おとったん、こわーい!」
井上ひさしさん作の2人芝居「父と暮せば」。原爆投下から3年が経った広島を舞台に、家族で1人生き残ったことに苦しむ娘と原爆で亡くなり幻となって現れた父の心の交流を描いた作品です。今回、オーストラリアの映画や舞台で活躍する日本人の俳優2人が英語で演じました。
美津江役 岩崎麻由さん
「あの時の広島では、死ぬのが自然で、生き残るのが不自然だった」
記者
「オーストラリア初上演となったこの『父と暮せば』。観客からは今の世界情勢に照らし合わせたコメントも聞かれました」
観客
「残念ながら戦争はまだ起きています。惨劇は次の世代でも繰り返されます」
ウクライナ情勢や、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻を進めていることを受け、出演者からは日本人の「戦争の記憶」を語り継ぐことへの決意も聞かれました。
美津江役 岩崎麻由さん
「日本人のアーティストとして、今伝えていかなければいけない話があると思ったので。責任を感じます、本当に」
生前、井上ひさしさんと親しく、戯曲の英訳も手がけたシドニー在住のロジャー・パルバースさん(79)は、“この作品には普遍的なメッセージがある”と語りました。
英訳した作家・映画監督 ロジャー・パルバースさん
「戦争はやっちゃいけないという。本当に一番犠牲になるのは普通の人だから。もし彼がこれを見たら、どんなに喜んだでしょうと私は思います」
今回、作品に携わった関係者らは、“上演前、不安もあった”と言いますが、劇場は連日満員の観客で埋まり、公演期間も延長されることに。今、日本人が伝える「戦争」に、オーストラリアの人々が耳を傾けています。
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