世界全体が気候変動の危機に直面するなか、CO2を生みださない“脱・炭素ファッション”の最前線を取材しました。
「このジャケットを買わないで」
アメリカで年末の大型セール「ブラックフライデー」にあわせて掲載され、話題を呼んだこの広告。“人々の消費行動に一石を投じたい”と、12年前にアメリカのアパレルメーカーが打ち出したものです。
衣類の大量生産や廃棄によって温暖化に繋がるCO2を多く排出し、石油産業に次ぐ「世界第2位の環境汚染産業」と呼ばれるファッション業界。この状況を変えるべくアパレル各社は近年、古着や廃材を利用した“脱・炭素ファッション”の開発を続けてきました。
その先陣を切ったのが、先ほどの広告を手掛けたアウトドアメーカーの「パタゴニア」。
「デニムは汚いビジネスだから」「新品よりもずっといい」といったキャッチコピーを掲げ、20年以上前から環境に配慮した商品の展開に力を入れてきました。
パタゴニア日本支社環境社会部 篠健司マネージャー
「こちらデニムジーンズ、CO2は25%、水の使用量も84%ほど削減する染色の技術を使っています。こちらは、表側の素材は廃漁網、いわゆる使われなくなった漁網をリサイクルした素材を100%使用していて。この中に入れているダウンも、リサイクルしたダウンを100%使用している」
現在、取り扱っている商品のうち96%が、リサイクル素材を使って作られたものだといいます。
一方、自然界に自生するある植物を利用して“脱・炭素”に取り組む企業も。
KAPOK KNOT 深井喜翔代表
「カポックというのが東南アジアに自生している木の実なんですけど」
上村彩子キャスター
「わー、ふわふわ!ホワホワのなかに、じんわりと温かさがありますね」
この「カポック」の実から取れる繊維をシート状に加工することで、薄くて暖かいダウン作りが実現したといいます。
上村彩子キャスター
「軽い。すごく軽いです。肩回りも生地が薄いので、動かしやすさもあります」
羽毛を使うことも、木を伐採する必要もない“脱・炭素”素材。さらに、商品ごとにCO2の排出量を記すことで環境負荷の数値の“見える化”を図っているといいます。
KAPOK KNOT 深井喜翔代表
「地球温暖化は本当に今、世界的な問題。僕らもCO2排出量を分かりやすく出せるということを、日本でも先んじてやってきた。これはこれくらいの数値でというのが栄養表示みたいな感じで、当たり前の世の中になっていくと思っていて、そういう世界を実現するために、少しでも貢献していけたらと思っています」
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