深刻化する観光地や過疎地などの「タクシー不足」。解決策の一つとして注目される「ライドシェア」導入をめぐり、政府が本格的な議論をスタートしました。

河野太郎デジタル大臣
「守るべきは規制ではなく、国民の移動の自由だということなんだと思う」

きょう、オンラインで開かれた政府の規制改革推進会議。全国ハイヤー・タクシー連合会やウーバー・ジャパンなどの事業者が出席し、一般のドライバーが有料で乗客を運ぶ「ライドシェア」導入をめぐり、地域の実情や課題などを議論しました。

河野太郎デジタル大臣
「喫緊に課題解決しなければいけない。早く結論を出していただきたい」

その河野大臣がおととい訪れたのは、兵庫県養父市。全国に先駆け、5年前から国家戦略特区制度を活用し、「やぶくる」の名称でライドシェアを実施しています。

市長
「料金はタクシー料金の約7割」

河野太郎デジタル大臣
「7割…」

河野大臣が乗る「やぶくる」を運転する西垣勲一さん(44)。普段は…

「やぶくる」登録ドライバー 西垣勲一さん
「本業は畳屋です」

畳店を営む傍ら、「やぶくる」のドライバーに登録し、活動しています。

河野太郎デジタル大臣
「畳敷いてあるわ」

少子高齢化の進む養父市では、高齢者や体が不自由な人など公共交通機関の利用が難しい人の利用も多いといいます。

「やぶくる」登録ドライバー 西垣勲一さん
「一番大事なのは安心と安全だと思っているので。ライドシェアが増えればいいというよりも、地域に根付いた、地域に応じたものができる方がいい」

ライドシェア導入をめぐっては、最新のJNNの世論調査でも賛成と反対が拮抗していて、今後は、それぞれ実情が異なる地域のニーズに合った方策を打ち出すことができるかが焦点となりそうです。