■阪神指名あいさつ(神奈川・青学大相模原キャンパス)
阪神ドラフト1位指名の下村海翔投手(21、青学大)の元を、27日、宮脇則昭編成ディレクター、畑山俊二統括スカウト、吉野誠スカウトが訪問。日本シリーズを翌日に控えるため岡田彰布監督(65)は不在だったが、「くれぐれもよろしくお伝えください」と監督からのメッセージを伝えた。
球団は下村投手を指名した理由を「キレのあるボール、そして制球力、気持ちの強さ、勝負根性を高く評価させていただきました。今年ブレイクした村上頌樹(25)、同じく今年二桁(勝利)をあげた伊藤将司(27)、大竹耕太郎(28)などと同じようなタイプで、彼らに通じる部分が下村くんにもあるというところで1位指名にいたりました」と説明。「タイガースの膝元である西宮出身であるということで、タイガースファンにも愛される選手になってくれると思っている」と期待した。
ドラフトから一夜明け、下村は「昨日指名された瞬間はやっぱりびっくりしたというのが正直な感想。最初は頭が真っ白になったんですけど、今までにないたくさんのメッセージをもらって、ようやく少し実感が湧いた」と改めて振り返った。
阪神の本拠地・西宮市出身で幼少期から阪神ファンだという下村。「最初はただ野球が好きで、阪神を見ていただけだったんですけど、今は自分がユニフォームをきてプレーをする立場になって、責任と自覚が芽生えてきました」。甲子園には「体育大会の組体操でしかグランドに立ったことがないので野球ができるのがすごい楽しみです」。「夢の場所だったので、まだそこまで想像はできないんですけど、はやく立ちたい」と目を輝かせた。
今年リーグ優勝のチームにドラフト1位で入れることについて「凄く嬉しいですし、優勝したチームということで注目度も上がると思うのでそのプレッシャーに負けないように頑張りたい」と話す。
目標は、自分と体格が似ていて今年1軍で先発として活躍した村上頌樹(25、阪神)投手。「高校と大学で先発投手をやっていたので先発をやってみたい」と下村。「まずは一軍定着というところを目標に」、そして「防御率にこだわりたい」と即戦力となることを誓った。
26日に行われたプロ野球ドラフト会議で阪神は下村を一本釣りし、交渉権を獲得。会議後、岡田監督は抜群の制球力を誇る下村について「今年村上がすごくブレークしたんですけど、そういうちょっと似たタイプで、上背はそうないみたいですけど、キレの良いカットボールはすごいえぐいって聞いてますから」と話していた。
■下村海翔(しもむら・かいと)
2002年3月27日生まれ 兵庫県西宮市 174センチ、73キロ 投手 右投/右打
九州国際大付高~青学大。最速155キロ右腕。侍ジャパン大学代表として7月の日米大学野球では、3試合11イニングを1失点に抑えMVPに輝いた。青学大では1年秋から2部で登板、2勝を挙げ1部復帰に貢献。1年の12月に右肘手術を受け、2年春秋は登板なし。3年秋は2勝し、東都1部リーグ通算12試合、2勝3敗、防御率2.21。














