芸術の秋の話題です。山梨県甲州市の染色作家・古屋絵菜さんの個展が俳句の聖地、笛吹市境川町の山廬で開かれています。

笛吹市にある俳句の聖地「山廬」に展示されている作品は、味わい深いどこかわびさびも感じさせる『ろうけつ染め』。山廬の赴きある風情にぴったりです。

笛吹市境川町の山廬で開かれているのは、甲州市の染色作家・古屋絵菜さんの個展です。

会場には「ろうけつ染め」という技法で布を染め上げた花や竹、約20点が並びます。

作家・古屋絵菜さんです。

ろうけつ染めは溶かした「ロウ」を筆に含ませ布に描き、その上から染料で色を染めます。

古屋絵菜さん:
染料って白という色がないんですよ、なので生地の白を残しながら染めていく

ロウはわずか数秒で温度が下がるため、太さや伸びが変わってきてしまいます。

古屋絵菜さん:
(温度が)低すぎると下まで浸透しないし、高すぎちゃうと今度は焦げちゃう原因になるのでとても難しいです

繊細で緻密な古屋さんの作品に新たな一面を加えるのが、展示会場になった山廬です。

ここは日本を代表する俳人飯田蛇笏・龍太親子の住まいで、数々の名句を生み出した俳句の聖地です。

作品には山廬に何度も通う中で気づいた「日常のありのままの美しさ」が込められています。

古屋さん:
山廬には花とか自然が本当にたくさんあるのでその環境を崩さずに、かつ自分の作品を調和させるということは、本当にその場所でしかできない

また自然を最大限生かした自身初めての試みも。

山廬の裏手にある竹林には最大で高さ5mの作品が飾られています。

山廬文化振興会 飯田秀實さん:
蛇笏や龍太の俳句に合った感じで、もともとここにあったのではないかと思うくらいの展示をしていただいた

古屋さん:
視覚だけでなくて、他の感覚も、身体全体を使って感じていただけたら

古屋絵菜さんの個展「すむ」は10月22日まで開かれています。