青森県内の先週のインフルエンザの患者が1医療機関あたり0.78人と“流行”の目安とされる1人に近づき県が注意を呼びかけています。異例の早さで流行が迫る理由について専門家はコロナ対策による免疫の低下を指摘します。

県によりますとインフルエンザの患者は10月8日までの1週間で47人報告され、2週連続で増加して今シーズン最多となりました。1医療機関あたりの患者数は0.78人で“流行”の目安とされる1人に近づいています。

地域別では「中南」を除いて前の週より増加し、「西北」が1.57人で最も多く、次いで「上北」が1.00人、また「東青」も0.92人で流行に迫っています。インフルエンザは4月以降も全国で流行していて県内でも異例の早さで患者が確認されています。

象こどもクリニック 舘山尚院長
「(インフルエンザの診断は)きょう1人。ここ数日はなくて先週辺りは週に2人とか3人。一番早かったのは8月の最後の週。(例年より)3か月以上早いかな」

流行が早い理由について舘山尚院長はコロナ対策による免疫の低下を指摘します。

象こどもクリニック 舘山尚院長
「コロナでみんなマスクをしてソーシャルディスタンスをとって換気もよくして、すごく感染症が伝わりにくい状態をつくっていて、5月に(コロナの分類が)2類から5類に移行して、海外の人たちもたくさん出てくるようになったし、マスクを外す人も多くなった、人混みもいろんな所で形成されて、免疫が少ない状態で受け止めてしまった」

舘山院長はコロナ禍の2年半で免疫が落ちたところに感染対策の緩和と人流の回復が相まってインフルエンザが流行しやすい状況にあるとみています。県は「流行に近づいている」として注意を呼びかけています。