北アルプスの不帰嶮(かえらずのけん)付近で40代の男性が遭難したニュースの続報です。男性の助けを求める声が聞こえていて、富山県警の山岳警備隊が捜索していましたが、男性は4日目の20日午後、県警ヘリで救助されました。

ここが男性が遭難したとみられる不帰嶮付近です。

富山県と長野県の県境にあたる上級者向けの登山コースで、三大キレットと呼ばれる山と山をつなぐ尾根が深く切り落ちている屈指の難所です。

県警によりますと、9月17日の午後0時5分ごろ、北アルプスの不帰嶮付近にいた登山者から「富山県側から助けてという声が聞こえる」と警察に通報がありました。

県警によりますと遭難したのは、埼玉県の男性会社員水野孝太さん(49)で、9月10日から二泊三日の予定で白馬乗鞍方面から単独で入山、12日以降行方不明となっていました。

県警の山岳警備隊が捜索したところ、標高2500メートル付近で、自身の名前を叫び、助けを求める男性の声が聞こえ、警備隊の呼びかけにも応じていました。

しかし樹木が生い茂っているところもあり、居場所が特定しづらく捜索が難航。

山岳警備隊は20日朝、長野県側から捜索を再開。県警によりますと、男性は午後3時40分ごろ、不帰嶮の西およそ1キロにある標高およそ2080メートルの谷で山岳警備隊に発見され、県警ヘリで救助されました。ケガの有無はわかりませんが、命に別状はないということです。

男性が遭難した不帰嶮について白馬村役場の職員は。

白馬村観光課 大和田悠太さん:「不帰嶮は岩山といいますか、非常に険しい山になっていて、県の出している信州山のグレーディングでも6のDということでかなり難易度の高い山となっています」「場所によってなんですけどやはり細い足場になっていて、横がすぐ崖っていう場所も多々ありますね」「不安な方はしっかりとガイドをつけて登山を行っていただければ」