『もうひとつのWBC』と呼ばれています。手や足などに障害のある選手による野球大会「世界身体障害者野球」が名古屋市で行われました。岡山県からは5人の選手が出場、大舞台で躍動しました。

バンテリンドームナゴヤで開催された大会には、アメリカや韓国など5か国から障害のある選手が、世界一を目指し集結しました。2018年の前回大会は優勝。連覇の期待がかかる日本の代表には、岡山県の身体障害者野球チーム「岡山桃太郎」から5人が選出。

「いくぞー!」

土曜日の試合で2連勝し迎えたきのう(10日)の3戦目の相手は台湾です。2点を先制した日本は3回表。打席にはチームの柱、岡山桃太郎の早嶋健太。生まれつき左手の指が無い早嶋。打球はライトの頭上を越えます。すると早嶋、50メートル5秒台の俊足を飛ばし一気にホームへ。ランニングホームランで追加点、その後も打線が爆発した日本は、台湾を18―0で下しました。

さらに第4戦のアメリカ戦でまたも早嶋が躍動します。先発として登板すると、変幻自在の投球で日本代表のエースが強力打線を抑えます。そして迎えた最終回。ラストバッターを見逃し三振に打ち取り完封勝利。日本は4戦全勝で世界身体障害者野球で連覇を果たしました。MVPには、投打で活躍した早嶋健太が2大会連続で選ばれました。

(日本代表・大会MVP 早嶋健太選手・岡山桃太郎所属)「いろんな人に支えられて、いろいろなことを経験して、いまは「野球がある日が待ち遠しい」まだまだできるなって思ったし、まだここがゴールじゃなくて、また4年後を目指したい」

日の丸を背負い戦った「もうひとつのWBC」世界の舞台でひたむきにプレーする姿は、観る人の心を打ちました。