ハワイ・マウイ島で起きた山火事で、犠牲者の遺族がハワイ州やマウイ郡などを相手取り、提訴したことが分かりました。山火事を巡って、地元当局が訴えられるのは初めてです。

提訴したのは、先月8日に発生したマウイ島の山火事で57歳の娘を亡くした父親です。

今月4日に提出された訴状によりますと、ハワイ州やマウイ郡は山火事の危険性を把握していたにもかかわらず、安全管理の対策を怠ったほか、住民に十分な避難勧告をしなかったことが火災につながったと指摘しています。

アメリカメディアによりますと、山火事を巡って、州政府や郡が訴えられるのは初めてです。

避難を巡っては、当時、サイレンが作動していなかったことが分かっていて、郡当局は先月、津波からの避難でも使われるサイレンを使えば「住民は山火事に向かって逃げていたかもしれない」と正当化していました。

マウイ島の山火事ではこれまでに115人の死亡が確認されているほか、少なくとも385人の行方が分かっていません。