北朝鮮の金正恩総書記が今月、ロシアを訪問し、プーチン大統領との会談を計画しているとするアメリカメディアの報道について、ロシアの大統領報道官は「何も言うことはない」と述べるにとどめました。

ニューヨーク・タイムズは4日、アメリカ政府当局者などの話として、金総書記とプーチン大統領がロシア極東のウラジオストクで今月10日から行われる東方経済フォーラムの場で会談する可能性があると報じました。

ロシアメディアによりますと、ペスコフ大統領報道官は5日、報道について確認を求められると「それはできない」と答え、「この件に関しては何も言うことはない」と述べるにとどめました。

ニューヨーク・タイムズによりますと、会談はモスクワで行われる可能性もあるとしていて、実現すれば2019年以来となります。

プーチン大統領は砲弾や対戦車ミサイルを送るよう求めている一方、金総書記は人工衛星や原子力潜水艦に関する先端技術や食料の提供を望んでいるとしていて、会談が行われた場合、武器供与などについて話し合われるとみられます。

一方、ロシアのショイグ国防相は4日、北朝鮮との合同軍事演習の実施について協議していることを明らかにしました。

タス通信によりますと、ショイグ氏は「北朝鮮はロシアの隣国だ。もちろん協議している」と述べたということです。

これに先立ち、韓国の情報機関・国家情報院はショイグ氏が今年7月に北朝鮮を訪問し、金総書記と会談した際にロシアと中国、北朝鮮が合同軍事演習を行う提案を行ったとの分析を明らかにしていました。