JR西日本と東日本は30日、北陸新幹線の敦賀延伸について、2024年3月16日に開業すると発表しました。加賀温泉駅がある石川県加賀市の宮元陸市長は30日午後、報道陣の取材に応じ「非常に感慨深いものがある。このチャンスを次なる飛躍に向けて生かしていきたい」と語りました。

一方、30日に発表された運行計画では、加賀温泉駅には、東京を直通で結ぶ速達型の「かがやき」が2往復、緩行型の「はくたか」は5往復停車することになりました。

宮元市長は「きょうの発表を聞いて、ある意味青天の霹靂、寝耳に水だった」と切り出し、「はくたかはこれまで金沢に15本ほど止まっていたが、乗り換えなしのはくたかが敦賀までの間に5本だけになった。我々がずっと期待していたはくたかが、金沢に止まっていた本数の3分の1になってしまった。非常に驚いている」と述べました。

開業に向けた準備が進む加賀温泉駅

速達型の「かがやき」も2往復停車することについては「かがやきが2本止まってもらえることは非常にありがたい」としたうえで「かがやきの話がよくクローズアップされたが、はくたかが標準装備ということが前提だった。あとは地域の努力で観光客を増やしていくと思っていたが、ファンダメンタルの部分が圧倒的に少なくなってしまうとなかなか大変だ」と話しました。

JRの判断については「企業としての立場があると思うが、金沢と南加賀で新幹線における輸送手段の格差はあってはいけない」とし、今後も停車する列車の本数を増やすよう、要請していく考えを示しました。