今月17日、富山市で19歳の男子大学生が死亡したひき逃げ事件で、逮捕された男が乗っていた軽乗用車から血液が検出され、DNA鑑定で被害者のものと一致したことがわかりました。警察は、男が関与を隠すために車を買い換えたとみて捜査を進めています。

ひき逃げなどの疑いで逮捕・送検されたのは、富山市婦中町砂子田のアルバイト店員、横井徹哉容疑者(69)です。

横井容疑者は今月17日の午後11時ごろ、富山市婦中町響の杜で軽乗用車を運転中、当時19歳の山田翔向さんをはねたにも関わらず、そのまま逃げた疑いが持たれています。

山田さんはその後、救急搬送されましたが、病院で死亡が確認されました。

事件後、横井容疑者は富山市内の自動車販売店で「車を乗り換えたい」として乗っていた軽乗用車を下取りに出し、同じ型の中古自動車を購入。捜査関係者によりますと、下取りに出した車の底に血液が付着していて、DNA鑑定の結果、亡くなった山田翔向さんのものと一致したということです。

付近の住民によりますと、横井容疑者は元富山市の職員で地域の民生委員も務めていました。

また、横井容疑者は一人暮らしで数年前までは妻や息子と一緒に暮らしていたということです。

警察は、横井容疑者が自身の関与を隠す目的で車を買い換えたとみて捜査。横井容疑者は依然、事件に関与したかどうかについては「今は言いたくありません」と話しているということです。